長期資産運用で失敗しない投資信託の選び方

目的と期間を決めてから買う

はじめて投資信託を買う時にハッキリさせておくことは、どのような目的で何年くらい運用するのかです。

漠然と儲かれば良いという考えで始めても良いですが、具体的に目的と期間を定めておくと、解約の時期や価格を決めることができるので、しっかりと整理してから買うことをお勧めします。

目的とは、子供の大学資金や自分の老後資金、運用期間中に定期的に分配金を受け取りたい、銀行に余裕資金があってリスクを取って大きく儲けたい、などです。

そして、何年後にいくら資金が必要になって、どのくらいの期間運用するのか、短い期間で儲かったらすぐに売るのか、などを明確にすることが重要です。

この目的と期間をはっきりさせることで選ぶ投資信託の種類が変わってきます。

長期保有なら年1回決算型で、運用期間無期限のバランス型を選ぶ

年1回決算型を選ぶ理由

子供の大学資金や自分の老後のためなど、運用資金を解約する時期が5年以上先であるなら、年1回決算型投資信託がふさわしいでしょう。

年1回決算型は税務上有利に働き、運用効率が高くなります。

分配金を出さない方針の投資信託であれば、出さなかった分を再投資に回し福利効果が高くなり、より高い成果を期待できます。

こういった理由で、解約時期が先で運用期間が5年以上の長期を前提としているのであれば、年1回決算型投資信託を選ぶ運用が有利になります。

運用期間無期限を選ぶ理由

長期投資が前提になるため運用期間が無期限に設定されている投資信託を選びましょう。

運用期間が定められている投資信託を選ぶ場合では、将来資金が必要になる時まで運用されているか確認し、必要時期の前に運用期間が終わってしまうことがないようにしましょう。

バランス型を選ぶ理由

投資地域は、日本含め世界各国が対象で、投資対象は、株・債券・不動産などバランスよく組み込まれている投資信託が好ましいでしょう。

株のみであったりアジア地域をだけ、といった偏ったポートフォリオにすると、万が一、運悪くその投資対象にだけ悪材料が出てしまったとき、大きな影響がでてしまいます。

分配金を受け取ることが前提なら毎月決算型投資信託を選ぶ

毎月決算型投資信託は、定期的に定額を受け取ることができるので、特に高齢者から年金受け取りの感覚で好まれます。

ただし、注意をしなければならないことは、この受け取る分配金の中に、自分の元本分がいくらか組み込まれているという時もあります(特別分配金、タコ足分配金)

元本を保全したいという場合には、利益分だけ(普通分配金だけの部分)を使うようにして「解約するときに元本が減っていた」なんてことにならないようにしましょう。

値上がり期待なら投資対象や投資地域を絞る

減っても仕方ないと思える余裕資金を使って、お金を増やしたいということであれば、株や不動産を投資対象として、投資対象地域は将来的に値上がりが期待できると思った地域一本に絞った投資信託が良いと思います。

NISA口座(少額投資非課税制度)を使って買う

投資信託を買う時は、なるべくNISA口座(少額投資非課税制度)を使って購入すると良いでしょう。

NISA口座で株や投資信託を購入すると、年間120万円までの投資分の値上がり益や配当金が、最大5年間非課税になります。

特に長期間運用することが前提なら、値上がり期待が高くなるためNISA口座を使って買うことが有利になります。

NISA口座で購入した投資信託は、解約時に利益が出た時、所得税・住民税・復興特別所得税のすべての税金が発生しません。

このことを知らずに特定口座で買い付けてしまうと、解約時に利益額の20.315%の税金が発生してしまいます。

そして、受け取る分配金に関してもNISA口座であれば、普通分配金は非課税になります。

このようにメリットが多いNISA口座を使って投資信託を買うことをお勧めします。

運用管理費用(信託報酬)の低い投資信託を選ぶ

投資信託の費用は、購入時の手数料、運用中の手数料、解約時の手数料の3種類あります。

長期間の運用を想定しているのであれば、なるべく運用管理費用の低い投資信託を選定しましょう。

運用管理費用の特徴として、株式型や不動産型など積極的な値上がりを狙う投資信託は高い傾向があります。

長期投資では『eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)』シリーズのバランス(8資産均等型)がお勧め

長期資産運用を前提に投資信託を初めて買う、という人にお勧めなのはイーマクシススリムシリーズのバランス(8資産均等型)です。

8資産均等型であれば、ファンド内で投資対象や投資地域の分散が図られているので、数年経過後の投資先の変更などを考える必要がなくなり、安心して運用することができます。

「イーマクシススリム」はインターネットからのみ購入が可能で、購入時の手数料が無料で、運用管理費用も一般的な投資信託に比べて低く設定されており、長期運用にふさわしい投資信託です。

「イーマクシススリム」と「イーマクシス」のシリーズの異なる点は運用管理費用で、「イーマクシススリム」の方が低く設定されておりこちらを選択することをお勧めします。

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