精神的にとても辛かった時に柴胡加竜骨牡蛎湯を飲んだ体験談です。
この時以前に少しの期間だけ柴胡加竜骨牡蛎湯を飲んだことがありましたが、今回の体験談の方が参考になると思うのでこちらを書いていきます。
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服用するに至った契機は抗うつ薬の離脱症状か副作用
柴胡加竜骨牡蛎湯を飲む前は、抗うつ薬の離脱症状か副作用に襲われ3日間で5時間位の睡眠しか取れていませんでした。
抗うつ薬の離脱症状もしくは副作用が出てしまったことで、西洋薬が恐くて飲めなくなっていました。
ですがその時の辛さで何か薬を飲みたいと思っていましたが、精神科を受診する前に少しだけ漢方内科で処方された柴胡加竜骨牡蛎湯を思い出しました。
風邪薬以外の漢方薬がドラッグストアで販売していることを知りませんでしたが、柴胡加竜骨牡蛎湯は漢方薬なのでもしかして売っているかもしれないと思い、調べたところ案の定販売していることを知りすぐに買いに行きました。
口に入れた瞬間心が落ち着く
柴胡加竜骨牡蛎湯を口に入れた瞬間スーッと心が落ち着き、腹式呼吸に変わったことを実感しました。
当時は食欲がほとんどなくて空腹の状態が続いていたので効果が高かったのだと思います。
舌から生薬の成分が体内に染み込んでいく感覚でした。
すぐにリラックスしてきて副作用、離脱症状も少し改善し、その日は4時間程まとまった睡眠を摂ることができました。
風味はお線香を回想させ、次第に味に変化がある
これまで漢方薬はほとんど服用したことがなく、今回飲んだ柴胡加竜骨牡蛎湯は独特の味でした。
味を例えると、お線香のような風味が昔の中国を回想させ頭の中に新しい世界観が広がるようでした。
気持ちが落ち着いた要因のひとつに、この独特の風味が効力が高いと連想させるプラセボ効果があったのではないかと思います。
柴胡加竜骨牡蛎湯を飲み続けていると、次第にその独特の味に慣れてきて、苦みをほとんど感じずクッキーのような味がしています。
美味しく感じる漢方薬は自分の体に合っているとのことです。
ツムラの柴胡加竜骨牡蛎湯は粒状の薬で色は薄い肌色です。
柴胡加竜骨牡蛎湯は自立支援医療制度で費用は安価になる
柴胡加竜骨牡蛎湯など病院で処方される漢方薬は安価で、さらに自立支援医療制度を利用すると、自己負担割合が1割になります。
今回の体験を元に今まで飲んでいた西洋薬を全てやめて漢方薬に切り替えました。
僕の柴胡加竜骨牡蛎湯にかかる費用は290円です。
処方される量は1日に朝と夜の2回、2週間分です。
精神科の診察費は500円程度で、薬代と診察費の合計で800円位で収まります。
ドラッグストアなど市販の柴胡加竜骨牡蛎湯を購入した場合、10日分程で2000円以上かかります。それに比べ半分以下の金額に抑えることができます。
漢方内科で処方してもらえる
精神科に通院することに抵抗があるというのであれば、漢方内科でも処方してもらえます。
一般内科でも主治医に事情を話し場合によっては処方してもらえる可能性があると思います。
僕は今回体験する以前に、漢方内科で柴胡加竜骨牡蛎湯を処方してもらえたので、精神科通院歴を残すことはありませんでした。
ただ指定自立支援医療機関で自立支援医療制度を受けられなければ診察費用と処方箋が1割負担ではなく3割負担になるので、ドラッグストアで購入するより多少安くなる程度になります。
受診しようとする漢方内科が、指定自立支援医療機関か調べておくと良いと思います。
精神科の薬が恐ければ柴胡加竜骨牡蛎湯から
精神科の薬を飲むと依存するようになってしまうのではないか、その他の理由で恐くて精神科を受診することを、ためらっている人も多いのではないかと思います。
西洋薬よりも漢方薬は軽く見られがちですが、副作用がほとんどない柴胡加竜骨牡蛎湯は良いと思います。
柴胡加竜骨牡蛎湯を長期的に服用していると、効果が徐々に効き体質が改善して来ることを実感し、いつの間にか睡眠時間や睡眠の質が改善されています。
精神科の薬は恐いけど不眠などで辛い時には、体への負担も少ないので無理をせずドラッグストアで購入して試してみると良いと思います。
配合生薬は11種類ある
柴胡加竜骨牡蛎湯は11種類の配合生薬で構成されています。
- 柴胡(さいこ) :セリ科のミシマサイコの根を乾燥したもの
- 竜骨(りゅうこつ) :大型ほ乳動物の化石化した骨
- 牡蛎(ぼれい) :カキの貝がら
- 黄ごん(おうごん) :シソ科のコガネバナの根を乾燥したもの
- 大黄(だいおう) :タデ科のダイオウ類の根茎を乾燥したもの
- 半夏(はんげ) :サトイモ科のカラスビシャクの塊茎を乾燥したもの
- 人参(にんじん) :ウコギ科のオタネニンジンの根を乾燥したもの
- 茯苓(ぶくりょう) :松の根に寄生するサルノコシカケ科のマツホドの菌核を乾燥したもの
- 桂皮(けいひ) :クスノキ科のケイ(トンキンニッケイ)の樹皮を乾燥したもの
- 生姜(しょうきょう):ショウガ科のショウガの根茎を乾燥したもの
- 大棗(たいそう) :クロウメモドキ科のナツメの果実を乾燥したもの
柴胡(さいこ)半夏(はんげ)の成分割合が多めでその他の生薬は比較的均一に含まれています。
お酒が飲めなくなると思い漢方薬を選択
うつ治療のために最初に漢方内科を選択した理由は、うつ病の治療薬(西洋薬)を飲むとお酒は禁止になると思い込んでいたことです。
お酒が飲めなくなり会社の飲み会などに参加できず仕事に支障をきたすことを一番恐れていました。漢方薬であればお酒との飲み合わせを気にせず治療できると思ったからです。
その後症状が悪化して精神科の受診を決心した時はお酒は飲めなくなる覚悟をしましたが、実際は一定量の飲酒は問題ないとのことでした。
漢方薬専門店の柴胡加竜骨牡蛎湯はガツンと効く 煎じて作るときは匂いが強い
漢方薬専門店で販売している本格的な漢方薬(自分で煎じる方法で液体を抽出して飲む)も体験したことがありますが即効性と効き目が非常に高かったです。
値段が高く質の良い生薬が入っているので即効性があり、ツムラやクラシエが販売している一般的な柴胡加竜骨牡蛎湯よりも非常に効果が強いと感じました。ガツンと効く感じです。
効用が強く出る半面、効用が切れた際の揺り戻しがつらく感じる時があるかもしれないので気を付けてください。
そして、自分で煎じて作る際は匂いが強く出ます。
部屋中が漢方薬の匂いで立ち込めるので換気を良くして作ることをおススメします。
抽出した液体を瓶に移し替え保存する際も、瓶に匂いと風味が長期間付着し、洗っても1か月近く風味が取れないこともあるので、専用の容器を用意すると良いと思います。
漢方薬は長期間徐々に飲んでいき、少しずつ体質を改善していく目的でもあるので、ドラッグストアや病院で処方される柴胡加竜骨牡蛎湯の服用で問題ないと思います。
半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)と組み合わせ飲んではいけない
精神安定作用のある漢方薬として半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)が処方されますが、柴胡加竜骨牡蛎湯を同時に飲んではいけません。
半夏厚朴湯の配合生薬は5種類あり、そのうち半夏(はんげ)・生姜(しょうきょう)・茯苓(ぶくりょう)の3種類が含まれ、柴胡加竜骨牡蛎湯と重複しています。
漢方薬に量はあまり関係ないこと、適切な量を継続的に飲んでいく事が大切です。