結論・いつもと変わらず損切りを躊躇する

以前から思っていたことが、1円でも手数料が発生することの心理的負担がデイトレードの損切にどのくらい影響があるのか、ということ。
手数料負けを気にする必要が無いのならば、損切り・利食いは躊躇なくできるのだろうか。
今は一日信用取引で各ネット証券会社が手数料と金利を無料でデイトレできるサービスが始まって、実験をすることができるようになったが、その結果は、いつも通り損切り出来ず、いつも通り損切りを躊躇してしまう、だった。
手数料ゼロでも損切りが嫌な感覚は変わらない

以前は最安の証券会社でも手数料は無料でも金利は発生する、というもので、手数料も金利もゼロでまったくコストはかからない、という料金体系はなかった。
そういった理由で、手数料負けを気にしなければ躊躇なく損切りできるのかを証明することができなかったし、将来的にもそんなこと実現出来ないだろうと思っていた。
でも今はそれが当たり前のようにできる。
過去の自分の想像の段階では、手数料と金利がゼロならば、無造作に大量の取引を繰り返したとしても、株価が上に行くか下に行くかの予想が51%以上正解であれば、トータルで負けることはない、株価の利益幅は考慮する必要はなく、ただ1ティックだけでも上下予想が正解であれば理論上は勝てる、自分はそれを認識している、だから躊躇なく損切り出来るはず、と考えていた。
上か下かを当てればいい、それがわかる時だけデイトレすれば良いから、待てばいつかは勝てる場面が訪れる、そういう気持ちの余裕があった。
そして、実践で試すことができる機会が実現し、コストゼロの条件で損切りに対する心理変化はどういうものだろうと、興味深い思いを持ちながらデイトレした。
結果は、損切りしなければならないラインに到達した!と思った時の損切りが嫌なあの感覚は、手数料が発生する時と同じでやはり損切りを躊躇してしまうものであった。
手数料負けすることはないという明白な事実・自覚があっても、今まで貯めてきた利益を少しでも削るのが嫌という感覚は変わらず、損切りができないことがわかった。
手数料発生の有無は、損切りできるかどうかとは関係なし。
手数料が発生する場合は値幅を考慮しなければならない

上でも触れたとおり、手数料や金利がゼロで全くコストがかからずトレード可能なら、上下どちらかの方向性だけ当てればよく、値幅を考えず勝率51%を継続することができれば勝ち組に転じることができる。
だけど手数料や金利が1円でも発生する場合は上下の方向性を当てることに加えて、手数料以上の値幅を取ることが勝ち組への条件になります。
方向性だけから、方向性+値幅です。
利益確定を躊躇させる要因は利幅が期待値プラスかわからないこと
人によっては手数料や金利は微々たるものだからゼロと考えてデイトレードして問題ないと言うけど、難しい問題は期待値がプラスで手数料負けせずトータル利益を出すためには、最低どれだけの値幅が必要かということです。
この利幅がハッキリしないから利益確定を躊躇させます。
今、利益確定していいのだろうか?この利益幅はトレード回数を長期で続けた場合、右肩上がりにトータルで勝てる期待値を持った値幅なのだろうか、と考えてしまうことです。
手数料負けがあるから手数料以上に稼がなきゃいけない、プラス利幅が必要、そう考えて利食いの機を逃してしまう。
新規で入る時の期待値だけでなく返済時の出口の期待値を想定できないから、焦りが生まれて前のめりなデイトレになってしまうということです。
まとめ
最終的にどうすればいいのか結論は出てませんが、手数料負けを気にする必要がなかったとしてもデイトレ時に損切りできない、手数料発生の有無の心理的な影響は損切り実行とは関係ない、という話でした。