元証券マンがみた証券会社に就職して失敗する人の特徴

気が小さく優しい人には向かない

気が小さくて優しい人は証券会社への就職をオススメできません。

勤務中は「え?何でこんなことで怒られるの?」とよく理解できないことで激怒されることが多々あります。

長く在籍している人は、厳しい職場内で自分が攻撃の対象にならないための、先回りの行動を上手にして自分の居場所を作ることが上手いです。

または、理不尽な怒られ方をしても感じ方や捉え方が変わっていて耐性がある人の場合が多いです。

気が小さくて優しい人ではなく一般的な人でもしんどい思いをすることが普通の世界です。

社内において上司や同僚への気配りの繊細さは必要ですが、その場面以外では多少図太いぐらいがちょうど良いでしょう。

メンタルなんて鍛えることはできない

メンタルが鍛えられたと良く聞きますが、あまり当てはまらないのかなと思います。

優しくて気が小さい新人がその後メンタルが鍛えられて、バリバリとお客様の損失を受け入れて手数料を稼いでいるという人はあまり見たことがありません。

多くの人はツラくて耐えられなくなって辞めてしまいます。

人間の本質は変えられずメンタルは鍛えられるものではないのかなと思います。

正義感の強い人は証券マンと相いれない

証券ビジネスはお客様からの手数料で成り立っています。

証券会社が儲かるためには、お客様がたくさん買ってくれたり売ってくれたりしなければなりません。

この点で正義感の強い人は、必要以上に買ってもらったり売ってもらったりすることに疑問を抱き、前向きに仕事が進まなくなってしまいます。

変動商品を扱っている以上、お客様に損をさせてしまうことが当然の様に起こり、それと正義感が葛藤して相いれなくなってしまいます。

このようなことに、自分が当てはまると感じた点があったら、改めて証券会社への就職をよく考えた方がいいでしょう。

証券マンはお金好きが多い

このような大変で矛盾している職場内に身を置き続けることができる人は、心の自由よりもお金を優先できる、人よりもお金が好きという人です。

以前に僕の管理者が支店長に毎日毎日叱責を受け、自分にそのツラい気持ちを吐露してきたことがあります。

夜中に汗をかき、うなされて起きてしまう程だと言っていました。

もし自分がその状態だったら心の自由を選んで辞めてると思いましたが、その管理者は次の支店長が変わるまでまた我慢すると言っていたのです。

次の支店長も怒鳴り続ける人だったらどうするんだと思っていましたが、ただただ聞いていました。

多くの人はお金が好きだと思いますが、このような環境であってもお金を選んで耐えることができる人、人一倍お金に対して執着がある人が証券会社に身を置き続けています。

証券会社はお金が好きな人が多いと思ったもう一つのエピソード。

自分の席の隣で日経新聞を読んでいた先輩が、広告欄に小さな枠の駅前ワンルームマンションの投資広告に気付き、利回りについて語りだした時がありました。

抜け目なく小さな投資欄もチェックし、その内情も儲けのカラクリも調べているのです。

「こういうのが得するんだわ・・」あの時の先輩のボソッとした小さな声での語り方は忘れられません。

計算に強くて慎重な人は強い

証券会社では計算に強い人が断然有利です。

株数と株価を計算して、概算いくらで今売ったらいくら位になって差額でどれくらいの損益かを認識できることは大切です。

このような証券マンは計算に強くて慎重で、おおざっぱな人はあまり見かけません。

お客様からの株注文をパソコンの専用端末から発注する場合、絶対に数字の入力ミスは許されません。

銘柄名や株数、金額の注文を絶対にミスなく入力しなければならないので慎重さが絶対必要になります。

しかも引け前に急に注文が入ってしまい、残り1分以内に処理をしなければならないなんてことも起こり、スピードと正確さの両方が求められます。

このようにいつも緊張感がある状態で、計算強さと慎重さが求められる世界です。

お酒が強く体力がある人が多い

証券会社の社員は大学時代に運動部だった人も多く、全体的に皆、基礎体力が高いのも特徴です。

証券会社の朝は早く、夜は付き合いで帰りが遅いという日が連日で続くことが珍しくありません。

このような生活を長く続けていける人は、基礎体力がある人が多いのです。

仕事が終わればお酒の時間になることが多いです。

ベテラン社員は酒好きで飲み方も豪快なので、この中の人間関係をうまく保つには自分も酒が強いことが大きなアドバンテージになります。

数字に対する記憶力が強い人は有利

どの仕事にも共通して言えることだと思いますが、記憶力が良い人は証券会社にも向いています。

普段の業務ではたくさんの量の仕事を抱えることになります。

多くの顧客の注文をさばくこと、部下の管理、上位管理者への報告、仕事ができる人は細かい点まで思い出し、やり残しなく丁寧にこなしていきます。

特に株価や金額の大体の数字の記憶、そしてそれを思い出せる人は大いに活躍できます。

担当顧客の買い値などを覚えていると、お客様からの信頼が厚くなり次の大きな仕事に結び付くこともあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

証券会社に向いている人と向いてない人の特徴を経験を元に挙げました。

たとえ今の段階で向いていないとしても自分の努力や考え方次第で良い方向に進むことは十分にあると思います。

入社後に後悔しないためにも、上に挙げたようなことを参考にして頑張ってもらえればと思います。

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